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釜山市ササン〜ハダン線のシンクホール事故、監査結果で明らかになった不良施工の実態
釜山都市鉄道ササン〜ハダン線は、釜山西部地域の交通問題を解決するために進行中の大規模インフラプロジェクトである。
しかし、2024年9月21日午前8時50分、2工区起点で発生した大規模シンクホール事故は市民に大きな不安感を与えた。この事故は379㎜の集中豪雨とともに、排水工事と土留め仮設工事の施工管理の不備、排水路接合部施工の問題などが複合的に作用して発生したと知られている。その後も釜山地域では数回の小さなシンクホールが現れている。
今回の事故は単なる自然災害として片付けられない問題であった。釜山市監査委員会は2024年10月21日から11月15日まで特別監査を実施し、2025年4月22日にその結果を発表した。調査結果、工事のいくつかの部分で構造的欠陥と管理の不注意が深刻に明らかになった。
監査結果で明らかになった不良な施工と管理
監査委員会は最近の監査結果として行政的措置10件と身分に関する措置33件、及び115,900万ウォンの減額設計変更を要求した。
特に事故が発生した地点は様々な問題が蓄積された結果と見られる。
第一に、排水工事の品質が不十分であったため、排水材料の流出、土留め板の喪失、親指杭未設置、及び木製土留め板の固定不良などの問題により地下水と排水が土砂を洗い流し、土壌沈下がさらに悪化した。
第二に、排水路接合部の施工が不適切であった。U型側溝の破損と排水の発生、そして波形鋼管との接続部処理不備により地盤の弱化が加速された。
第三に、安全管理も怠られていた。建設事業管理技術者は本来の安全管理業務のほかに資材の検査と工程管理業務を兼務し、実際には安全業務が後回しになった。
最後に、建設事業管理団は排水試験資格のない下請け業者が作成した不適切な品質試験報告書を確認せずに施工業者に作業を指示し、掘削過程で地下水と土砂が流出するなどの問題で工事に大きな支障をきたした。これらの問題は今後の改善が必要であるように思われる。
再発防止のための措置と課題
釜山市は最近実施した監査で工事の全般的な問題を確認し、施工及び管理システムの改善策を策定した。
監査委員会は次の事項について改善を要求した。第一に、設計と施工方法の改善が必要である。無筋コンクリートの重複算出、アスファルトシート防水、壁体間仕切り施工などで約89,300万ウォンが減額される可能性があった。
第二に、環境影響調査処理に関する不備問題が指摘された。土壌調査地点を恣意的に変更したり写真を再利用するなど不備に進められた業務に対して「注意」措置が取られた。
第三に、1食単価設計の問題も明らかになった。約100億ウォン規模の電気と機械工事が1食単価で設計され、未施工項目に対しても不適切に成果金が支払われた事実が確認された。
最後に、工程遅延管理が不十分であるという点も指摘された。工事の進捗率が工程に対して5%以上遅延した部分についての原因分析と挽回策が整備されていなかった。
このような問題が続いて発生するなら、釜山の都市鉄道事業に対する信頼性はますます低下するしかない。市民の安全と予算の浪費を防ぐためには、徹底した品質管理と透明な行政手続きが必ず求められる。
大規模SOC事業、基本に忠実でなければならない
ササン〜ハダン線建設事業で発生した事故と監査結果は単なる技術的エラーを超えた総体的管理失敗を示している。公共インフラの建設は、一瞬の油断も許されない高度な責任が伴う作業である。
釜山市は今回の監査を通じて徹底した再発防止システムを整備し、将来的な都市鉄道建設過程で類似の事件が再発しないように厳格な基準と監視体制を構築する必要がある。
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